総領事館活動

令和4年6月8日

ハワイ島ヒロにあるリリ・ウオカラニ公園内の日本庭園を日本の造園技術者が修復

ハワイ島ヒロにあるリリ・ウオカラニ公園内の日本庭園が、海外日本庭園再生プロジェクトに選定され、日本から渡航した造園技術者四名によって修復作業が行われました。当プロジェクトは、海外にある日本庭園は日本の文化や魅力を伝える拠点であり、インバウンド拡大や造園緑化技術の海外展開に貢献していることから、国土交通省が平成29年度から世界にある日本庭園の修復を支援しているものです。
この度、グラスルーツからの日米関係強化の観点から、ハワイ州のリリ・ウオカラニ公園内の日本庭園の修復が選定されました。当初、令和2年度に実施される予定でしたが、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となったため、この度ようやく修復が実現しました。
 
詳細は以下の通りです。
●リリ・ウオカラニ公園修復の概要
1960年の津波で庭園の大部分を占める池に泥が流れ込み、団体やボランティアによって泥の撤去作業が継続して行われてきたが、未だ破損箇所が随所に見られるため、池を中心に修復が行われた。庭園は海岸に隣接しているため、潮汐が修復作業に影響を及ぼすことから、干潮時に作業を行う必要があった。

(1)修復期間
  令和4年6月3日(金)~7日(火)

(2)日本から渡航し、修復に携わった造園技術者
  •  親方 寺下 弘 氏(滋賀県)
  • リーダー 今田 康正 氏(香川県)
  • 瀬沼 貴浩 氏(東京都)
  • 齋藤 太樹 氏(長野県)
 
●リリ・ウオカラニ公園概要
1919年、ハワイ島ヒロに開園。ハワイ王国8代目で最後の女王となったリリウオカラニ女王が土地を政府に寄贈。公園の大部分を占める日本庭園は1917年から1919年にかけて建設された。常陸宮正仁親王により植樹された松や裏千家第15代前家元の千玄室大宗匠より寄贈された茶室「松浪庵」、官約移民100周年を記念して沖縄県や広島県など日本の14県から贈られた石灯籠など、日本と縁のある寄贈品が多数存在する。
修復前(Before)
修復後(After)
日本の造園技術者とリリ・ウオカラニ公園関係者のみなさん