総領事館活動

令和7年11月5日

長徳総領事着任挨拶

皆様はじめまして。
在ホノルル日本国総領事を拝命し、令和7年11月に着任しました長徳英晶(ちょうとくひであき)と申します。これまでフランス、オランダ、インドネシアに在勤し、また出張では数多くの国々を訪問してきましたが、ハワイにはこれまで縁がなく、今般、人生で初めてハワイの地をふむことが出来たことを誠に喜ばしく思います。
 
ハワイはかつては日本人にとって憧れの地でしたが、今や気軽に行ける人気の観光地であり、身近な存在となっています。現在、当館の管轄地域(ハワイ州・アメリカ領サモア)には約2万6千人の日本人の皆様が居住されており、また、毎年多くの日本人旅行客が観光等のために当地を訪れています。当館の最大の任務の一つとして、そうした日本人の皆様に質の高い領事サービスを提供し、安心して滞在、旅行していただけるように努めていく所存です。
 
一方で、観光地としてのハワイは、その一側面に過ぎません。ハワイは豊かな文化と長い歴史をもった地でもあります。1000年以上のハワイ先住民の歴史を源流として、19世紀以降は南北アメリカ、ヨーロッパ、北東アジア、東南アジアからの移民がハワイの歴史や文化の形成と発展に大きく影響を与えてきました。特に、日系移民と日系人の方々の150年以上の歴史について忘れるわけにはいきません。こうした先人たちによって築かれてきた素晴らしい関係が礎となり、現在、日本とハワイの間には、観光だけでなく、文化や学術、経済、通商といった幅広い分野での人的交流・往来や、災害時の相互的な支援活動等が行われてきています。姉妹・友好都市の枠組を通じた様々な活動も数多く実施されています。こうした多層的、多面的な交流や協力の一層の発展に貢献できるよう努力していきたいと考えています。
 
また、ホノルル近郊には日本でもよく知られるパールハーバー(真珠湾)があり、その周辺には米国のインド太平洋軍司令部があることからも分かるように、ハワイはインド太平洋地域における戦略上の要衝であることもハワイの重要な一側面となっています。日米同盟はインド太平洋地域の平和と繁栄の礎であり、その更なる強化は日本の外交・安全保障政策の最優先事項であるとの理解の下、日米両国をより強く、豊かにする日米同盟の強化に向けて、当地にて尽力してまいります。
 
皆様のご意見も聞かせていただきつつ、微力ながら日米関係、日ハワイ関係の一層の発展に尽力する所存です。様々な活動を通じて皆様とご一緒させていただく機会があれば、大変うれしく思います。どうぞよろしくお願いいたします。
                                2025年11月
                       在ホノルル日本国総領事 長徳 英晶
 
 
長徳英晶総領事 略歴


出身地
富山県
 
学歴
京都大学大学院工学研究科修士課程修了
政策研究大学院大学開発経済学修士課程修了
 
 職歴
1993年 気象庁入庁
1996年 外務省へ出向
1999年 外務省入省
2006年 ユネスコ日本政府代表部一等書記官
2010年 在オランダ日本国大使館参事官
2012年 外務省国際協力局開発協力企画室長
2014年 内閣官房日本経済再生総合事務局参事官
2017年 外務省国際協力局緊急・人道支援課長
2018年 外務省領事局政策課長
2020年 在インドネシア日本国大使館総括公使
2023年 外務省領事局参事官兼中南米局参事官
2024年 外務省国際協力局審議官、気候変動担当大使
2025年 在ホノルル日本国総領事館 総領事