海外安全対策情報

海外安全対策情報

1 社会・治安情勢
 ハワイは、世界有数の観光地であるため、治安の悪化が観光業に与える影響が大きいことを警察当局も十分に認識し、治安維持に全力を挙げています。成熟した多民族社会でもあるハワイは、他の州に比べて治安は良好な方と言えます。
 他方、全米の中でも厳しい銃規制がありますが、ハワイ州も銃社会アメリカの例外ではなく、多くの市民が拳銃を所有しており、銃の新規登録も年間1万件前後となっています。こうした背景から、銃器を使った犯罪も毎年数十件発生しています。
 最近では、凶器を使用した強盗事件が多発しており、このようなことから、ハワイも米国の一つの州に変わりないという認識を持っていただくようにお願いいたします。旅行等で当地に短期滞在される方も、居住される方も、ハワイは日本と同程度に安全であるなどと決して過信することなく、防犯対策を十分に講じてください。
 また、当地は一年を通して気候が温暖なこともあり、ホノルル市内の公園や路上等で生活しているホームレスが多い上、この数は年々増加しており、ホノルル警察が対策を講じていますが、彼らによる犯罪も発生していることから、注意が必要です。


2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1) FBIの2017年犯罪発生統計によるとハワイ州における凶悪犯罪及び財産犯罪の発生総数は43,969件であり、前年に比較して約7%減りました。内訳を見ますと、財産犯罪(窃盗等)が40,392件で、前年比約6%減となっています。また、殺人や強盗などの凶悪・暴力事件は3,577件で、約19%減少しています。
 しかしながら、同じ2017年の統計資料で日本全体とハワイ州全体を比較した場合、人口数と犯罪発生総数から割り出した犯罪発生率は、依然としてハワイ州は日本の概ね4倍の数値となります。(※日本の統計については同年の警察白書掲載資料に依る。日米間では、犯罪構成要件その他の各種条件が異なるため、比較はあくまで一つの目安としてお考えください。)
 また、同じFBIの2017年統計で確認したところ、全米他州とハワイ州とを比較した場合、ハワイ州は、凶悪犯罪については全米50州に2地域を加えた52地区の中で、14番目に位置する比較的良好な低い発生率に抑えられていますが、他方、財産犯罪(窃盗等)の発生率について見た場合は、52地区の中で38位であり、全米内でも中間順位をかなり下回っていて、あまり良くない位置にあるという点に注意する必要があります。
 
2017年のハワイ州犯罪件数の罪種別内訳は以下のとおりです。 

殺 人                 39件
強 姦  567件
強 盗 1,077件
傷 害 1,894件
侵入盗  5,549件
車両盗 5,269件
その他の窃盗等 29,574件

(2) 日本人被害事案
 2019年1~3月の間、
ア 休日の夜、男性旅行者1名がレンタカーでオアフ島北部のハレイワ地区の喫茶店に立ち寄り、同店から車に戻ろうとしたところ、男がレンタカーの窓ガラスを割って車内の金品を窃取しているところを発見したため、被害品を取り返そうと犯人につかみかかったところ、複数回殴打された後、突き飛ばされ、車で逃走される事後強盗被害が発生しました。
イ 平日の午後、女性旅行者2名がホノルル市内カカアコ地区のウォールアート見学をしながら散策していたところ、男1名が同旅行者のうちの1名に突然襲いかかり、拳銃様の物で被害者の頭部を殴打した後、袈裟懸けに所持していたハンドバッグを強奪し、さらに被害者を突き飛ばして逃走する強盗傷害被害が発生しました。
ウ ホノルル市内で賃貸住宅の転居を希望していた在留邦人が、インターネット上の大手不動産広告サイト(※広告サイト側は広告主から広告掲載料を徴収するのみであり、契約成立時の仲介手数料等は一切とらない。契約の締結・家賃支払いは広告主と入居希望者が自己責任で直接行う形のもの。)から、希望のコンドミニアム物件を見つけたため、広告主に連絡したところ、「現居住者の意向で現状では下見ができない。」、「指定期限までに3ヶ月分の家賃を前払いすれば、広告を抹消のうえ物件を確保し、かつ、3ヶ月分の家賃に対して、
10%の割引を行う。」、「現居住者の退去後に下見を実施し、気に入らなければ全額返金する。」等と言葉巧みにだまし、同邦人に指定額を振り込ませたあと、音信不通となる不動産賃貸契約振り込め詐欺被害が発生しました(同物件の広告については事後に実態のない架空広告と判明)。
エ 休日の朝、ハワイ島コナ付近をレンタカーで走行していた男性旅行者1名が、道路の前方にいた男から停止を求められ、車がパンクしたので助けて欲しいと言われ、様子を見るためにエンジンをかけたまま降車した瞬間、別の男にレンタカーを奪われ、さらに、当初助けを求めた男も被害者の隙を見て逃走する車両盗難被害が発生しました。警察が付近を検索し、レンタカーは後刻発見されたものの、積載していた所持金品が盗まれていました。
オ 平日の夜、女性旅行者がホノルル市内カカアコ地区の大通りの交差点の歩行者分離帯で信号待ちをしていたところ、酔っ払い運転の暴走車が制御不能状態で同旅行者らのいた場所に猛スピードで突っ込み、同邦人旅行者1名及び他の米国人2名を死亡させ、その他5名を負傷させる危険運転致死傷被害が発生しました。
 
上記のほかにも、1~3月の間、観光地の駐車場等での車上狙い6件(多くは窓ガラスを割って座席上のバッグを盗む手口)、ワイキキほか各地の路上等でのひったくり10件、すり4件、ホテル客室内机上に置いていた金品が盗まれる空き巣1件、車両盗難1件、女性旅行者に対する違法薬物強要2件の邦人被害が報告されています。
当館が直接把握できる邦人の犯罪被害は、被害品に旅券が含まれており、被害者の方が当館で帰国のための渡航書発給手続きをされる際に、申告していただくものが大半であり、あくまでも邦人被害のごく一部、氷山の一角と推定されます。

(3) 被害防止対策
 年間を通じて、車上狙い、ビーチやフード・コート等でのすりや置き引きの邦人被害が、相当数、当館に報告されています。これらの傾向も踏まえ、以下の点にご留意ください。
ア 海水浴の際は、見張りも置かずに、スマホや財布が入っていることを推測さ
せるようなバッグ等を絶対に放置しない。貴重品は極力持って行かない。
イ フード・コート等で、座席確保のためにバッグや荷物を置きっ放しにしない。飲食中に椅子の背もたれに掛けたバッグを持ち去られたり、中の財布をスリ取られる被害も発生しているため、バッグは常に目の届くところに置く。
ウ 観光地の駐車場はもちろん、ショッピングセンター等の駐車場であっても、車内の座席上にバッグ等を放置しない。やむを得ず置いていく場合でも、到着前にあらかじめトランク内等の外部から見えない場所に移しておく。施錠を確実に行う。
エ バッグを袈裟懸けにしたうえ、建物側に向ける。できるだけ建物側を歩く。バ
スやエレベータ等の人混みではチャック等の開口部分を体の前側に置く等、ひ
ったくりやすり被害に遭わないように携行方法を工夫する。  
オ カード類や現金の携行は必要最小限度にし、必要のない貴重品は持ち歩か
ず、ホテルのセーフティーボックスに保管する。万一の被害に備え、旅券のほかカード類等もコピーをとっておく。ショッピングを終えた後は、一度ホテルに戻り、購入品や貴重品を室内に保管してから観光に出かける。高級ホテルの室内といえども安全性を過信せず、空き巣や夜間の忍び込みに備え、最低限、旅券・財布等の重要物品はセーフティーボックス内に保管し、机上に放置しない。
在室中・就寝中は、ドアのU字ロック・チェーンロックを確実に掛け、来訪者に対しては安易にドアを全開しない。必要があればフロントにも電話して、来訪者の身分を確かめる。
カ ひと気の無い場所や日没後、とりわけ深夜帯は、被害に遭う危険が特に高くなることを認識する。また、犯罪者は旅行者を見分ける能力に長けており、旅行者は格好のターゲットとして、常に狙われていることを認識する。安全のため野宿は避ける。
キ 交通物件事故等の際は、直近の安全な場所に車を移動したうえで直ちに警察(911)に連絡し、相手方が謝罪金等に言及しても、おびき出し強盗の可能性等も念頭に置き、言いなりになってついていかない。相手車両のナンバーを
すぐにメモする。
ク 不動産賃貸契約の際は、金銭振り込み前に必ず物件の下見や大家との面会を行い、実態のある広告であることを確認する。または、契約仲介手数料を払うこととなっても、信頼のおける不動産会社を利用する。
ケ 不幸にして被害に遭った場合、犯人がけん銃や刃物等を隠し持っている可能性も念頭に置き、抵抗や自力での被害回復はあきらめ、直ちに安全な場所まで逃げたうえで、911(警察)に速報する(「ジャパニーズ スピーカー、プリーズ。」と伝えれば、ホノルル警察では可能な限り、日本語対応可能な担当官につないでくれるそうです。)。
コ  当地の高額な医療費等も念頭におき、限度額が低いクレジットカードの付帯保険(通例、医療費補償が2~300万円程度までのものが多い。)だけでなく、極力、渡航前に十分な補償額(1千万円程度の医療費はカバーされていることが望ましい。)の正規の海外旅行保険に加入する。旅行日程だけでなく、加入した保険の情報も日本の家族に伝えておく。
サ 当館ホームページや外務省海外安全ホームページから、旅行者の方はたびレジ登録を、在留邦人の方は在留届登録(※在留届は当館あての郵送や当館窓口での提出も受け付けています。)を確実に行い、ハワイ州滞在中の最新の安全情報入手に努める。(※当館ホームページ内、安全情報のページに掲載の「安全の手引き(ハワイ安全マニュアル)」もご参照ください。)

3 テロ・爆弾事件発生状況
  関連情報には接していません。
 
4 誘拐・脅迫等事件発生状況
  日本人が被害者となる事件情報には接していません。
 
5 日本企業の安全に関わる諸問題
  関連情報には接していません。