兒玉総領事 新年挨拶

令和7年1月1日
新年を迎えるに当たり、謹んでご挨拶を申し上げます。

昨年は、日本とハワイの交流に様々な進展が見られました。広島県廿日市市とハワイ郡、及び東京都渋谷区とホノルル市との間で姉妹都市提携が調印されました。また、広島市の平和記念公園とパールハーバー国立記念公園との姉妹公園協定に基づき、同市から若者と被爆者の方が当地を訪問するなど数多くの交流事業が行われました。ハワイ側からも、グリーン・ハワイ州知事の福岡県、愛媛県、広島県訪問が行われ、双方向の交流が活発化しています。日本からの観光客数はコロナ禍以前の水準には戻っていませんが、回復傾向にあります。一層の交流促進のため、入国手続等の円滑化、教育交流、日系人コミュニティとの連携 や姉妹友好関係等を通じた往来の振興等を更に進めてまいります。また、日本からの投資やビジネス連携の促進にも引き続き努めてまいります。

一昨年8月のマウイ島火災に関し、改めてご遺族へのお悔やみと被災された方々へのお見舞いを申し上げます。日本政府は米日カウンシル(USJC)と連携し、被災した学生やハワイ州及びマウイ郡の実務家を日本に招いて日本の災害復興・再建に関する経験と知見を共有し、より災害に強い未来を築くことをテーマとした「Kibou for Maui Project」を実施しました。参加した高校生から、地元の人々との交流や復興の取組を学んで未来への希望の光が見えたという声を聞くことができ、大変勇気づけられました。同プロジェクトの実施にご尽力された関係者の皆様に敬意を表します。またマウイ郡で2024年 11月1日が「Kibou for Maui Day」として制定されたことを歓迎します。

米軍の重要な司令部や基地が所在するハワイは、地域の平和と安定のために枢要な位置にあり、昨年5月の当時の木原防衛大臣の訪問や6月から8月の米海軍主催多国間共同訓練(RIMPAC2024)への自衛隊の参加など、様々な安全保障協力が行われています。厳しい世界情勢の中で、また、今年終戦80年を迎えるにあたり、改めて我が国の平和と安全を確保し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を構築するため、当館としても、引き続き心して取り組んでまいります。 
 
在留邦人の皆様の安全と安心の確保は、当総領事館の最優先事項です。皆様のご意見を踏まえつつ、頼られる総領事館になるように、一層努力していく所存です。

本年が皆様にとって素晴らしい年となることをお祈り申し上げます。
在ホノルル日本国総領事 兒玉良則